健常でも65歳以上は収縮期 EL が3倍 年齢を揃えない比較は成立せず
健常者の左室エネルギー損失 — VFM による収縮期・拡張期の基準値
Quantitative assessment of systolic and diastolic left ventricular energy loss using vector flow mapping in healthy participants: a retrospective observational study健常41例で年齢層別の値が報告された。収縮期 EL は加齢とともに上がり(r=0.692)、65歳未満の 3.9 に対し65歳以上は 10.9 と約3倍違う。拡張期/収縮期比は 2.7 から 1.0 へ下がる。年齢を揃えずに EL を比較することはできない。
「EL の正常値はいくつか」という問い合わせに対して、現時点で引ける数値を示した研究です。ただし本質は基準値そのものより、加齢で収縮期 EL が約3倍に変わるという事実にあります。年齢が揃っていない群間比較や、単一のカットオフ値による正常・異常の判定は、この差の前では成立しません。拡張期/収縮期比が 2.7 から 1.0 へ単調に下がることから、収縮期と拡張期を分けて報告し、比も併記する運用が妥当です。