Hemodynamics Research Hub

血流解析の新着文献を、
解析実務の視点で読み解く。

4D Flow MRI・Vector Flow Mapping・血流CFDの新着文献を、Cardio Flow Design が解析実務の観点で読み解いて紹介します。

最近取り上げた文献

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Journal of the Physical Society of Japan 2026 研究の着想 技術動向

心エコー血流データからのトポロジカル渦構造の計算的抽出

Computational Extraction of Topological Vortex Structures from Echocardiography Blood Flow Data

心エコーで得た血流場から渦構造をトポロジーの言葉で抽出する手法を扱った論文です。渦は「渦度が高い領域」として閾値で切り出すのが一般的ですが、その方法では閾値の選び方で結果が変わってしまいます。流れの構造そのものを不変量として記述する方向性は、施設や装置をまたいだ比較を成立させたい研究にとって示唆があります。当社の共同研究者による論文です。

Journal of Magnetic Resonance Imaging 2025 解析実務に直答 研究の着想

Multi-VENC 4D Flow MRI による頸動脈狭窄の定量評価 — TKE の臨床的妥当性

Quantitative Evaluation of Carotid Artery Stenosis by Multi-VENC 4D Flow MRI: Incorporating Turbulent Kinetic Energy for Clinical Validity

頸動脈狭窄部の評価に乱流運動エネルギー(TKE)を取り入れ、複数の VENC 設定を用いた 4D Flow MRI で臨床的な妥当性を検討した研究です。狭窄部では流速のダイナミックレンジが広く、単一 VENC ではエイリアシングと速度ノイズのどちらかを避けられません。VENC 設定に迷う撮像現場にとって、複数 VENC を使う根拠を示せる一報です。

Journal of Echocardiography 2025 解析実務に直答

Vector Flow Mapping による左室収縮期・拡張期エネルギー損失の再現性

Reproducibility of the systolic and diastolic energy loss of the left ventricle in vector flow mapping

Vector Flow Mapping(VFM)で計測した左室のエネルギー損失について、収縮期・拡張期それぞれの再現性を検討した研究です。エコーベースの指標は撮像断面の取り方と計測者に依存するため、経過観察や群間比較に使う前に再現性の水準を知っておく必要があります。VFM のエネルギー損失を研究や日常の評価に組み込むかを判断する際の材料になります。

Reviews in Cardiovascular Medicine 2025 解析実務に直答

大動脈疾患における 4D Flow MRI 由来 WSS の役割 — 総説

The Role of 4D Flow MRI-derived Wall Shear Stress in Aortic Disease: A Comprehensive Review

大動脈疾患において 4D Flow MRI から求めた壁面せん断応力(WSS)がどのように使われてきたかを横断的にまとめた総説です。WSS は空間分解能や壁位置の決め方に敏感で、報告値をそのまま横並びに比較できない指標です。自分の解析結果を文献値と照らし合わせたいとき、どの範囲なら議論が成立するのかを把握する目的で読むと有益です。

Journal of Cardiovascular Magnetic Resonance 2023 解析実務に直答

4D Flow CMR 合意声明 2023年アップデート

4D Flow cardiovascular magnetic resonance consensus statement: 2023 update

4D Flow MRI の撮像条件・前処理・解析・レポーティングについて、国際的な専門家グループが到達した現時点の合意をまとめた声明の2023年改訂版です。「どう撮ればよいか」「どの手順を踏むべきか」で判断が分かれたとき、まず立ち返るべき基準文献として当社サポートでも最初に案内しています。施設間・ベンダー間で条件を揃えたい場合や、研究計画に撮像プロトコルの根拠を書く必要がある場合に有用です。

Magnetic Resonance in Medical Sciences 2022 解析実務に直答 技術動向

4D Flow MRI における血行力学パラメータ — 数学的定義と臨床応用

Hemodynamic Parameters for Cardiovascular System in 4D Flow MRI: Mathematical Definition and Clinical Applications

WSS・OSI・エネルギー損失・渦度といった血行力学パラメータについて、数式としての定義と臨床での使いどころを対応づけて整理した総説です。指標名は同じでも定義や計算条件が異なれば値は一致しません。解析結果を他施設や他ソフトの数値と比べる前に、自分がどの定義で計算しているのかを確認する目的で参照する価値があります。当社の共同研究者による論文です。

Cardiovascular Engineering and Technology 2018 解析実務に直答

頭蓋内動脈瘤の WSS 予測における現実のばらつき — 2015 International Aneurysm CFD Challenge

Real-World Variability in the Prediction of Intracranial Aneurysm Wall Shear Stress: The 2015 International Aneurysm CFD Challenge

同じ症例データを複数のグループが独自に CFD 解析し、得られた壁面せん断応力がどれだけばらつくのかを比べた国際チャレンジの報告です。「CFD の結果はどこまで信頼できるのか」という問いに正面から答えた研究で、解析条件の設定が結果に与える影響の大きさを知る上で欠かせない一報です。他施設の報告値と自分の結果が合わないときに、まず読むべき文献として案内しています。

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