Vector Flow Mapping(心エコー)

心エコーのカラードプラから2次元血流場を再構成する手法。断面設定と計測者依存性が再現性の主要因です。

Vector Flow Mapping(VFM)は、心エコーのカラードプラ情報と壁運動の情報を組み合わせ、断面内の2次元血流ベクトル場を再構成する手法です。MRI と比べて時間分解能が高く、ベッドサイドで繰り返し計測できる点が強みです。エネルギー損失や渦構造といった指標を心エコーの枠内で扱えます。

再現性を決める要因

経過観察や群間比較に使うのであれば、まず自施設で再現性の水準を確認しておくことをお勧めします。

渦の記述について

渦を「渦度が閾値を超えた領域」として切り出す方法は直感的ですが、閾値の選び方で結果が変わります。流れの構造そのものを不変量として記述するアプローチは、装置や施設をまたいだ比較を成立させたい場合に検討の価値があります。

臨床判断の最終的な責任は担当医にあります。

このトピックの文献(2 件)

Journal of the Physical Society of Japan 2026 研究の着想 技術動向

心エコー血流データからのトポロジカル渦構造の計算的抽出

Computational Extraction of Topological Vortex Structures from Echocardiography Blood Flow Data

心エコーで得た血流場から渦構造をトポロジーの言葉で抽出する手法を扱った論文です。渦は「渦度が高い領域」として閾値で切り出すのが一般的ですが、その方法では閾値の選び方で結果が変わってしまいます。流れの構造そのものを不変量として記述する方向性は、施設や装置をまたいだ比較を成立させたい研究にとって示唆があります。当社の共同研究者による論文です。

Journal of Echocardiography 2025 解析実務に直答

Vector Flow Mapping による左室収縮期・拡張期エネルギー損失の再現性

Reproducibility of the systolic and diastolic energy loss of the left ventricle in vector flow mapping

Vector Flow Mapping(VFM)で計測した左室のエネルギー損失について、収縮期・拡張期それぞれの再現性を検討した研究です。エコーベースの指標は撮像断面の取り方と計測者に依存するため、経過観察や群間比較に使う前に再現性の水準を知っておく必要があります。VFM のエネルギー損失を研究や日常の評価に組み込むかを判断する際の材料になります。

最終更新 2026-09-03